こんにちは、UG探偵事務所の濱田です。
いろんな方と話をしていると、
「探偵やってみたい!すっごく気になる!」
なんてことを言われたり、
「探偵になりたいんですけど募集してませんか?」
なんて電話がかかってくることがあります。
そういう人たちは探偵という仕事をどこまで理解しているのでしょうか。
話を聞いているとどうも勘違いしているような気がします。
そこで今日は、探偵の仕事は甘くない!と題して、
探偵のアレコレを見ていきましょう。
探偵の仕事に華やかさは無い
探偵と聞くと興味を持つ人はたくさんいますが、
探偵の仕事に華やかさはまったくありません。
華やかどころか、一度仕事が始まればブラック一色です。
身体を拘束され自由がなく、とても過酷な状況に追い込まれます。
そんな業界があっていいのか!?と思うかもしれませんが、
それが探偵という仕事であり、業務を遂行する上でどうしようもない部分がたくさんあるのです。
それでは詳しく見ていきましょう。
探偵の仕事、なにが大変?
どんな仕事でも大変なことはありますが、
探偵の仕事は他の仕事の『大変』とは少し違います。
その業務内容上、様々な制限や不自由があります。
普通の仕事なら訴えられかねないようなものもあります。
それでは詳しく見ていきましょう。
調査の練習
探偵の仕事は尾行や張り込み、聞き込みが主な仕事であり、
それができなければ調査員にはなれません。
調査会社に採用されれば、最初にやるのはもちろん研修です。
尾行や張り込み、聞き込みに機材の扱い方、撮影の仕方などを学び、
実際に街中で練習をします。
そして研修を経て調査に出ても問題ないと判断されれば晴れて調査員としてデビューすることになります。
当然ですが、研修で適正なしと判断されれば調査員になることはできません。
調査員になるには、面接と研修という二つの壁を越えていかなければならないのです。
勤務時間や休日が不規則
探偵は依頼を受けて、依頼者が求める情報を集めることが仕事です。
依頼内容は様々で、素行調査といっても対象者が動く時間帯はバラバラ、
欲しい情報を得られる時間帯もバラバラです。
なので、普通の会社の様に〇時始業、〇時終業とハッキリ決められず、
決めたとしてもその通りに動くことが難しいのです。
また、依頼によっては〇時間で調査終了となっていても、
現場の状況次第で調査が延長になることもあります。
そうなると自然と残業が発生してしまうのです。
ここで「勤務時間を超えたから調査途中だけど帰ります」なんてことは許されないのです。
休日に関してもそうです。
この日は休み!となっていても、急な依頼が入ってその日にしか調査できず、
他の調査員も空いていなければ休日出勤を言い渡されることもあります。
その場合は振替休日をとったりと対応はできますが、
プライベートの予定を組みにくいのは辛いかもしれません。
調査中のおトイレ事情
近頃ネット上で勤務中のトイレ事情が厳しいというニュースが話題になっていましたが、
探偵に関していえばそんなものとは比べ物にならないくらい厳しいです。
ひとたび調査が始まれば、どれだけ尿意をもよおそうが、
どれだけ腹痛に襲われようが自由にトイレに行くことはできません。
なぜなら、調査対象者から目を離してはいけないからです。
もし、目を離した隙に調査対象者が動いて見失ってしまったら?
もし、目を離した隙に調査対象者が浮気相手とホテルに入ってしまったら?
調査としては大失敗です。
なので調査員は体調管理が絶対であり、調査中はできるだけ飲み物を飲まずに業務を遂行します。
トイレくらい自由にいかせてくれ!という人がほとんどだと思いますが、そういう人は調査員になることは諦めた方が良いでしょう。
トイレすら制限されるとは、普通の会社であればすぐに訴えらえるでしょうね。
天候なんて調査に関係なし!
探偵の仕事に雨天中止はありません。
台風が来ても調査は決行します。
探偵が調査を中止するのは依頼者から中止の連絡が入ったときか、
調査エリアで災害が発生した時くらいです。
真夏で気温が35度を超えていても、真冬の雪が降りしきる中でも、
調査員は依頼をこなすために日夜走り回ります。
私の過去の経験では、大雨が降って道路が冠水し、車もまともに走れず、
車から降りれば足首より上まで水が来ている、そんな状況下で浮気調査をしていました。
そんな状況で浮気する奴いるか?と思うかもしれませんが、
その時の調査対象者は浮気相手と合流し、ラブホテルに入っていきました。
家族の理解が必要不可欠
ご覧の通り、探偵の仕事は不規則で、プライベートを充実させるには向かない仕事の一つです。
家族を持っていると家族から不満が出ることも。
連休に家族旅行に行きたくても行けなかったり、
朝方まで調査をおこなって朝帰りをしたり。
この仕事の辛いところは、秘密の保持があるということです。
そのため、家族であっても依頼の詳細を話すことは許されません。
依頼内容や依頼者はもちろん、関係者や関係先を特定できない範囲で話す分には構いませんが、
それだと結局何も分かりません。
なので、一定の理解を得られて、信用してくれる家族でなければ、
調査員も家族も辛い思いをすることになってしまいます。
そこまでして探偵をする理由とは?
ご覧の通り探偵という仕事には華やかさの欠片もありません。
それどころか辛いところが目白押しです。
それなのになぜそんな辛い仕事をしているのか、
それは他の仕事では味わえない達成感がそこにあるからです。
いくつ現場をこなしても、どれだけ過酷な状況で調査をしていても、
証拠がとれたときの達成感は半端ではありません。
もちろん他の仕事にも達成感ややりがいというのはあります。
ただ、私には証拠が取れたときの達成感が心地よいというだけです。
また、その証拠を依頼者に渡したとき、依頼者の中から一つの不安が解消されます。
それですべてが解決するわけではありませんが、依頼者が次に進むためには必要なものなのであり、
それが有るか無いかで依頼者の進む道が大きく変わってしまうのです。
世の中には人のためになる仕事はたくさんあります。
その中で私は『探偵』という仕事を選んだだけです。